本の紹介 数学編
経済学専攻だった私だが、数学みたいなことも勉強していたので数学書は結構読みました。経済学で必要になる(理論の計量経済学とか数理経済学の話)数学は基本的には解析学で、ちょっとだけ幾何学が必要になることもある。本の紹介というか、格闘の歴史をつらつら書いていく感じになるかな。
私はこの本で解析の基本を勉強した。まあ、地獄だった覚えがある。高校数学の感じで勉強していたら何を話しているかさっぱりで、大学1年はとにかく大変だった。大事なところは沢山あるが、特に重要なのはやはりδ-ε論法だろう。すべてを理解するに超したことはないが、やはり大変なので時間をかけて勉強するのが良いと思う。統計専攻の友人と話しながら理解を深めたのを覚えている。
線形代数はこの本で何度も勉強した。これも最初のうちはさっぱりで何をおっしゃっているのでしょうかという時間が長く続き、結局1年くらい格闘した思い出がある。理論系に行くなら微積と線形代数はどんなところでも必須なのでどんなに時間をかけても損はないと思う。
位相と集合
数学科の教養科目の一つの位相と集合。これはこの本で勉強した。まあ、何言ってるか分からないよね。さらに抽象度が増す位相と集合は、基本的な概念である開集合とか、閉集合、近傍系、分離公理、コンパクトなどの定義をしっかり頭に入れて整理出来るといいと思う。簡単に書いているがなかなか出来るものでもない。私も今でも出来ていない。
大学時代の一番の地獄の勉強だった、ルベーグ積分。本当に何を言っているか分からなかった。この本は他の本が省略してしまうようなところも証明が書かれていて、じっくり読むにはいいと思う。”ルベーグ積分はリーマン積分と違い、横に切るイメージで積分を構築する”と言われてもこっちは全く分かなかった。頭が悪いもので、全然理解出来なかった。大学1年のある朝、マンホールを見て突然言っていることが少し理解でき始めた事を良く覚えている。あのマンホールには何度感謝しても足りない。
確率論
ここからが計量経済学に繋がる科目。長い。確率論はこの舟木本と伊藤本を読んだ。舟木本はルベーグ積分が理解出来ているなら説明が丁寧に書かれているので、結構理解が進むと思う。一通り舟木本を読み終えたら、確率論の名著、伊藤清先生の「確率論」を読むといいと思う。この本はだいたいの事は書いてある。そして、証明も詳しく書かれている。足りないのは自分の才能だけだなと、よく感じながら読んだ。
関数解析はこの本で勉強した。関数解析は理論系に行くなら勉強しておいて全く損はないと思う。経済学で使う動学的最適化の理論などを詳しくやろうとすると使うし、計量経済学の理論でもノルムとかBanach空間とか使う。この本もまただいたい何でも書いてある。ただ字がめちゃくちゃ細かいし、やはり難しい。線形代数をしっかり勉強していると、有限次元の時と無限次元の違いが分かり理解しやすいかもしれない。